映画『ロスト・イン・トランスレーション』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

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2004年4月17日に公開された映画『ロスト・イン・トランスレーション』。
この記事では、映画『ロスト・イン・トランスレーション』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』の予告編

≪映画『ロスト・イン・トランスレーション』・予告編≫

東京を舞台に男女の出会いと別れを時にコミカルに、そして時に切なく描いた物語です。
CM撮影の為来日した、ハリウッド俳優のボブは眠れない日々を送っていました。
年齢故か、妻とすれ違いが原因かは判りません。
時を同じくして、夫に帯同して日本に来ていたソフィアは、夫に放置され疎外感を感じていました。
学校を卒業したばかりで若い彼女もまた、原因が判りませんが眠れません。そんな二人の織りなす物語です。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』のあらすじ(ネタバレなし)

落ち目のハリウッド俳優ボブ・ハリス(ビル・マーレイ)はサントリーウィスキーのCM撮影の為、東京を訪れます。
パークハイアット東京に滞在するも、眠れない日々が続きます。

同じように、イェール大学を卒業した後、夫と東京を訪れたシャーロット(スカーレット・ヨハンソン)もまた、夫のジョンに捨て置かれて眠れない日々を過ごしていました。

同じホテルで何度かお互いを見かけていた二人は、とある日の夜にバーで出会い話をするようになります。
そして、二人はシャーロットの友達を交えて夜の街を遊び歩き、更に仲良くなります。そんなある夜、仲良くなったボブに対してシャーロットは彼女の漠然とした不安を話します。
それは、ボブの抱える不眠の理由にもどこか共通していたのです。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』の解説

本作はソフィア・コッポラの出世作と言われています。
公開後の2004年アカデミー賞で脚本賞を含む4部門にノミネートされ、彼女はアカデミー脚本賞を受賞しました。

彼女自身の経験を元に描かれた本作は、日本語部分に敢えて一切字幕を付けず公開されました。
これは、日本人とのやり取りを雰囲気で理解するしかない状況に置かれる事で、ボブとソフィアが抱える孤独感に共感し易くする演出とされています。

また、構想段階で、コッポラの頭ではボブ役にビル・マーレイが浮かんでいた為、彼女はマーレイを一年かけて口説き落としたとされています。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』のみどころ

東京という異国の不慣れな場所に放り込まれた外国人が抱く不安な気持ち、孤独感や切なさを日本人なら馴染みのある東京の街並みがより一層引き立てます。
本作の中では、日本語が解らなくても思わずくすりと笑ってしまうようなコミカルなシーンと、どうしようもなく人間は一人だと自覚させられるような切なさが絶妙なバランスで同居しています。

日本人ならではの見どころですが、ボブの仕事で日本のTV番組へ出演するシーンでは、テレビ朝日系列でフィルム撮影事に放送されていた『Matthew’s Best Hit TV』のマシュー南(藤井隆)がワンカット出演しています。

他にも、東京文化を牽引していた文化人が本人役で出演していて、日本人だから解ってしまう面白さが散りばめられています。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』の感想

ボブの通訳をする女性が色んな説明を全て端折って通訳をしてしまうシーンがあり、本作のタイトルがそのままコミカルに表現されています。
でも、伝えようとしている間に意図した事が抜け落ちてしまう事は同じ言語を操っていても起きていて、コッポラはそれを巧みに視聴者の前に並べてくれました。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』の登場人物・キャスト

ボブ・ハリス:ビル・マーレイ
シャーロット:スカーレット・ヨハンソン
ジョン:ジョバンニ・リビシ
マシュー南:藤井隆
チャーリー:林文浩

映画『ロスト・イン・トランスレーション』のスタッフ

監督:ソフィア・コッポラ
脚本:ソフィア・コッポラ
音楽:ブライアン・レイツェル、ケヴィン・シールズ
撮影:ランス・アコード
編集:サラ・フラック

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