2009年10月24日に公開された映画『アンヴィル 夢を諦めきれない男たち』。
この記事では、映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』の予告編
≪映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』・予告編≫
かつて一世を風靡したヘヴィメタルバンド「アンヴィル」。
しかしヘヴィメタブームが過ぎ去ったあと、彼らの人気は一気に低下してしまいました。
彼らは故郷であるカナダに戻り、アルバイトに精を出す日々を送っています。ところがドラムスのロブはまだ夢をあきらめていませんでした。
そんな時、久しぶりにヨーロッパツアーの話がバンドに舞い込みます。
彼らは鼻息荒く早速会場に乗り込むのですが…。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のあらすじ(ネタバレなし)
カナダのヘヴィメタバンド、「アンヴィル」のメンバーであるロブは、ボーカル兼親友のリップスと共に故郷のカナダでアルバイトに勤しむ日々。
かつて大スターであった彼らは今一度ヒット曲を出そうとバンド活動を続けていますが、新曲を出そうというレコード会社は現れません。
そんな時に舞い込んだヘヴィメタル・ヨーロッパツアー。ロブとリップスは張り切ってツアーに向かいましたが「アンヴィル」のファンは皆無でした。
かつてのバンド仲間からは忘れられ、観客数は最低を記録してしまう「アンヴィル」。
次第にリップスは現実に向き合おうと考え始めます。ところがまだ夢を捨てきれないロブは、弱気なリップスと大喧嘩をしてしまうのです。
本作は彼らの再起までの軌跡を追った、熱いドキュメンタリー映画となりました。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』の解説
日本ではミニシアター系列で公開された「アンヴィル」でしたが、評価は公開と同時に一気にうなぎ登りになりました。
2009年公開時にはロックンロール映画として最高という評判となり、映画ファンが劇場につめかけました。
この映画を撮影した監督サーシャ・ガヴァシが「アンヴィル」のファンということもあり、2年もの間バンドの表と裏を余すところなく映している点が高く評価を受けることになりました。
日本では各種地方新聞で絶賛の記事が書かれるなど、日本のヘヴィメタファンも熱狂させた映画です。
ドキュメンタリー映画の巨匠と言われるマイケル・ムーアからも称賛された映画となりました。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のみどころ
バンドのドラム担当でリーダー的存在であるロブと、現実的でクールなリップスとの掛け合いが最高です。
特にロブの向こう見ずな性格は見ている側をハラハラさせます。
ロブは更に自分のことを忘れてしまったかつての仲間に話しかけるなど、とにかく奔放。
リップスは同じく夢をあきらめていないものの、実際はロブに「ついていけない」部分があり、バンドが長い間活動していく難しさが赤裸々に描かれています。
華やかなステージから建築現場で働くロブと、給食センターで働くリップスの姿は涙をそそるものです。
それでもずっと新曲を描き続けるふたりは、青春時代の少年のままに見えます。美しく、それでいて切ない映画です。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』の感想
「アンヴィル」を見たあとは何故か自分が報われた気持ちになるでしょう。
夢の挫折・現実の壁というのはバンド活動でなくても、必ず人間が経験するものです。
多くのものを諦めて生きている人間が多い中、破天荒なロブとリップスの姿は貧しいけれどまぶしく映ります。
「生きがい」を振り替えさせられる映画です。
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』の登場人物・キャスト
ボーカル兼ギター:スティーブ”リップス”クドロー
ドラム:ロブ・ライナー
映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』のスタッフ
監督:サーシャ・ガヴァシ
製作:レベッカ・イェルダム
製作総指揮:サーシャ・ガヴァシ、クリス・ソース
音楽監修:デイナ・サノ
撮影:クリス・ソース
編集:ジェフ・レンフロー、アンドリュー・ディックラー